STPとは何か:人の介入なしに終わった比率を測る指標の完全整理

STP(Straight-Through Processing)とは、受け付けた案件のうち人の介入なしに最後まで処理された比率を示す指標であり、無介入率とも呼ばれ、文書業務自動化の実際の削減効果を最も正確に示す数値です。

精度ではなく無介入率を見るべき理由

精度が上がっても人員はそのままということがあります。

導入検討の場で行き交う数値は大半が認識精度です。ところが精度98%という値と担当者の業務時間の間には、思いのほか大きな隔たりがあります。

一件に項目が二十個あり、そのうち一つでも人が修正すればその案件は無介入で終わっていません。項目単位の精度が95%でも、案件単位で見れば相当数が人の手を経ることになります。加えて認識の後にシステムへの入力が残っていれば、精度と無関係に人の作業が続きます。実際の削減効果を語る数値は案件を単位として数えたこの指標です。

STPの正確な定義:認識精度と何が違うのか

認識精度とSTP、三つの軸の違い

第一に、数える単位が異なります。認識精度は文字や項目を数えます。STPは業務案件を数えます。一件に項目が二十個あってそのうち一つが誤っていれば、項目精度は95%ですがその案件の直接処理は失敗です。

第二に、反映するものが異なります。認識精度はモデルの性能のみを反映します。STPは検証ルールと基準線の設定、例外処理の設計まで併せて反映します。同じモデルでも運用の設計によってSTPは大きく変わります。

第三に、用いられる場面が異なります。認識精度は製品の比較に用います。STPは投資効果の説明に用います。経営層へ削減効果を説明する際に必要な数値は後者です。

二つの指標は置き換えの関係にはありません。認識精度が低ければSTPも上がりません。ただし認識精度が高いからといってSTPが自動的に付いてくるわけではありません。

STPを正確に測る4つの基準

測定に入る4つの基準

第一に、分母を明確にします。受け付けた全件なのか、自動化の対象と定めた様式のみなのかによって値が大きく変わります。対象外の文書を除いて計算すれば、実際より高く出ます。

第二に、人の介入をどこまでと見るかを定めます。値を修正した場合のみを介入と見るのか、画面を開いて確認しただけの場合も含めるのかを定める必要があります。確認だけでも時間は費やされます。

第三に、再処理の案件をどう数えるかを定めます。例外へ回った後に修正して再び流れに乗った案件を成功と数えるか失敗と数えるかによって値が変わります。

第四に、期間を固定します。月単位で測り、特定の時期に集中する文書があればその影響を併せて記録しておいてください。

STPを上げる実際の方法

失敗の原因を類型に分けます

失敗した案件を類型ごとに集めて見れば、どこに手を入れるべきかが見えてきます。様式の問題であれば項目の定義を、項目の問題であれば抽出基準を、規則の問題であれば基準線を調整します。

検証ルールと基準線を併せて調整します

検証を細かく掛ければ誤りは減りますが例外が増えてSTPが下がります。逆に緩めればSTPは上がりますが誤った値が通ります。

二つの値を併せて置いて調整する必要があります。検収の履歴を見ながら、実際には問題とならなかった規則は緩和し、誤りが発生した地点には規則を追加する方式が安全です。

業務完了率と分けて見ます

無介入率が高いのに担当者の仕事が減らない場合があります。人の手を経ずに判定までは終わったものの、その結果が業務システムに登録されていない状態であるためです。

そこで二つの指標を分けて見ます。無介入率は判定の段階まで人が介入したかを見ます。業務完了率は一件がシステム登録まで終わったかを見ます。二つの値の差が大きければ連携の区間が切れているという意味なので、認識ではなく連携の側を手直しする必要があります。

国内環境におけるSTP

韓国の金融と公共では内部規定により人の確認が必要な区間が残る場合が多くあります。技術的に自動処理が可能でも、規定上の承認が必要であればその案件は無介入で終わっていません。

したがってSTPを測定する際には、規定による確認と品質による検収を分けて記録するほうが適切です。前者は技術で減らせない区間であり、後者は改善の対象です。二つを混ぜて計算すれば、改善の余地がどこにあるかが見えなくなります。

よくあるご質問

製品の比較には認識精度を、投資効果の説明にはSTPを用います。導入の成果を語る数値は後者です。

業務によって異なります。文書の種類と例外の定義によって大きく変わるため、自社の業務で測定した値を基準としてください。

測定の基準として定めておく必要があります。確認だけでも時間は費やされるため、含めて数えるほうが実際の負担に近くなります。

成功と数えるか失敗と数えるかを事前に定めてください。定めておかなければ測定のたびに値が変わります。

無介入率は判定の段階まで人が介入したかを見ます。業務完了率は一件がシステム登録まで終わったかを見ます。二つの差が連携の問題を明るみに出します。

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